「県民性」という言葉は主観的で危うい側面があります。この本では帝国データバンクが蓄積したビッグデータを駆使して、県民性（特にビジネスの分野における）を的確に分析しています。各都道府県につき数ページ程度で、内容は比較的浅く、紹介程度でした。しかし、会話のつかみには使えますし、地元の方にお世話になる前に知っておきたい教養を身につけることができる１冊です。ここでは秀逸な目次をご紹介します。１つもけなしてないのがすばらしい。
北海道―自然の恵み豊かな地 著名企業も多く輩出
青森県―一次産業中心だが、太っ腹社長が多い県
岩手県―「純情県」に戦略産業が集積
宮城県―東北をリードする市場調査の適地
秋田県―争いごと好まず天然資源活用
山形県―本業の強み極めた長寿企業が活躍
福島県―主要交通網が整備 大手企業の製造拠点に
茨城県―「納豆県」は沿岸力で経済牽引
栃木県―医療機器、宇宙関連で注目される「控えめ県」
群馬県―自動車、コンニャク…多彩な顔を支えるのは女性
埼玉県―都心への近さと安さで魅力が急上昇
千葉県―工業・農業・商業で多様な経済圏を形成
東京都―地方出身者と若手起業家が支える首都
神奈川―あらゆる業種がそろった全国の縮図
新潟県―日本トップのコメントどころ 建設業界が支える経済
富山県―北陸新幹線開通で関東シフト加速
石川県―堅実経営が生む多くの優良企業
福井県―時代のニーズに敏感な「アメーバ県」
山梨県―宝飾生産日本一の「まじめ県」
長野県―８県隣接の内陸県は海外とも連携
岐阜県―安定感ある商流と地場産業に力
静岡県―日本の平均を体現したサッカー王国
愛知県―手堅く慎重な経営者が支えるものづくり大国
三重県―商圏広く、高い労働生産性に強み
滋賀県―「三方よし」の精神受け継ぐ企業群
京都府―超大企業から伝統産業まで多彩な顔を持つ古都
大阪府―即断即決のスピード経営
兵庫県―海外に開かれ地場産業も盛んな工業県
奈良県―大企業は少ないが観光に伸びしろあり
和歌山県―大阪近接に強みあるも活性化が課題
鳥取県―工夫のネーミングでPR 企業誘致も熱心
島根県―IT活用で活性化図る神話の国
岡山県―バランスのとれた安定経済が強み
広島県―開拓精神旺盛な伝統ある工業県
山口県―首相８名輩出の教育県 工業・医療分野が集積
徳島県―働きやすい環境整った大阪の台所
香川県―増収企業多く、四国経済を牽引
愛媛県―造船からニッチまで多様な産業集積
高知県―小規模企業多くら若者活用が課題
福岡県―「せっかちで目立ちたがり」が支える商人の町
佐賀県―自然災害が少なく、リスク対策の好適地
長崎県―進取の精神で、他県との商流を意識
熊本県―地震に負けなかった企業の底力
大分県―隣県との関係は強いが、後継者対策に課題
宮崎県―全国屈指の畜産・焼酎県
鹿児島県―宣伝ベタだが県内企業は好業績目立つ
沖縄県―移住＆起業の中心は若い女性社長
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