【今回のテーマ:市役所】
市役所(役場)を見つけると少し心が躍ります。カーナビで◎(市役所の地図記号)を見つけると少しワクワクする変人です。理由は2つ。1つ目はそのまちの中心に訪れたぞ!という達成感が味わえるからです。2つ目はそのまちが目指すべき姿や財政状況が透けて見えるからです。今回は歴史的価値のある市役所からアバンギャルドな市役所まで、私が訪れて唸った市役所をご紹介します。
12位石川県白山市役所
梅田スカイビルを彷彿させる2つの棟を空中でつないだダイナミックな構造が特徴です。直線的でシンプルなデザインです。
11位兵庫県三木市役所
バブル真っ只中に計画され、1993年に竣工。三木城をモデルにしたエクステリアが特徴で、市内で一番高い建物です。このようなバブルの遺産ともいえる市役所は全国に見受けられますが、三木市役所はその代表例です。
10位静岡県伊東市役所
1995年竣工。三木市役所と同じくバブリーな香りがします。まばゆく光るガラス張りが印象的な建物です。地上8階と地上4階の建物をホールで繋ぐという複雑でダイナミックな構造です。
9位大阪府大阪市役所
1986年に竣工した現在の大阪市役所は4代目になります。花崗岩(かこうがん)をふんだんに使用したエクステリアはギリシャ建築を思わせます。大阪のメインストリートである御堂筋沿い、大阪を代表するビジネス街の1つである中之島に位置します。
8位京都府京都市役所
1927年に竣工したとても歴史ある市役所です。日本の政令指定都市の市役所では一番古い歴史を持ちます。さすがは千年の都・京都。正面には大きな広場があり、よく若者がダンスの練習などをしています。市民の憩いの場です。
7位兵庫県豊岡市役所
1927年竣工と、京都市役所と並ぶ歴史を持つ市役所です。1925年に発生した北但大震災の復興のシンボルとして建設されました。その志は熱く、最先端の欧州デザインを取り入れるとともに、規模は県下最大級を誇りました。今でも白亜の建物と赤い屋根が目を惹くデザインです。
6位奈良県河合町役場
豆山荘(まめやまそう)という日本庭園付きの邸宅を改造して竣工した純和風な町役場です。趣深い意匠が凝らされており、これが役場かと目を疑います。庁舎に入るために門をくぐって坂を登るという構造は他に類を見ません。
5位愛知県名古屋市役所
1933年竣工。政令指定都市では京都市役所に次いで2番目の歴史を持ちます。近代建築に名古屋城のような瓦屋根を乗っけたデザインは良くも悪くも目立ちます。国の重要文化財に指定されています。
4位沖縄県那覇市役所
2012年竣工。沖縄一の繁華街、国際通りからほど近く、立派に構える沖縄県庁の隣に位置します。階段のような白亜の建物に緑いっぱいのバルコニーがスタイリッシュ。
3位沖縄県糸満市役所
2002年竣工。沖縄の景色に見事に調和した地上6階の建物です。外装に沖縄特有の強い日差しを遮るルーバーや有孔パネルを設置しています。日本の市役所では最大級となる太陽光発電を有します。
2位沖縄県名護市役所
1981年竣工。斬新さでは群をぬいています。最初に見たときは衝撃的でした。これは本当に市役所なのかと自分の目を疑います。違う国に迷い込んだか、どこかのテーマパークに間違えてきてしまったのかと錯覚します。日本建築学会賞作品賞受賞の折り紙つき。
1位新潟県長岡市役所
長岡市役所を見るために初めて新潟県に足を運んだという、私が最もオススメする市役所です。長岡市のシンボルとも言える「アオーレ」内にあります。日本を代表する建築家・隈研吾(くまけんご)がデザイン。体育館や会館、喫茶店なども併設されており、市民の憩いの場として機能しています。役所の概念を覆す開放的な空間です。日本一の市役所と言ってもいいでしょう。ちなみに、隈研吾は高知県梼原町役場などもデザインしています。
※伊東市と名護市は市HPより
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