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執筆者の写真うらのりょうた

三つ巴!福島最大の都市は!?福島VS郡山VSいわき

福島県の県庁所在地は福島市ですが、規模の近い都市がほかにも2市あります。それは郡山市といわき市。3市は福島県を代表する都市であるとともに、互いを意識し合う存在です。特に、福島市と郡山市は同じ中通り地域に位置することから、郡山市といわき市は人口が拮抗していることから比較されがちです。

では、実際はどうなのか数字で見てみましょう。


人口

各市によると、2021年10月1日現在の人口は


福島市  283128人

郡山市  329147人

いわき市 329740人


なんと県庁所在地の福島市を上回って、郡山市といわき市がわずか数百人の僅差で1位を争っているのです!この数字を意識しない方が無理があります。近年、両市は人口首位の座を競って接戦を繰り広げています。


東日本大震災の影響もあり、2013年に郡山市がいわき市を上回り1966年以来約47年ぶりに1位を奪い返しましたが、2021年現在は再びいわき市が1位に返り咲いています。しかしながら、人口密度は郡山市がトップ。熾烈な争いは今後も続きそうです。

太平洋に面したいわき市

交通

では交通網ではどうでしょうか。


福島市

鉄道は東北新幹線、山形新幹線、東北本線、奥羽本線。さらに、私鉄が福島交通の飯坂線、阿武隈急行線。JRと私鉄を足せば、6路線と県下最大の鉄道網を有します。


高速道路は東北自動車道、東北中央自動車道。国道は4号、13号、114号、115号、399号、459号。


山形新幹線は1992年開業、東北中央自動車道は福島ー相馬間が2021年に全線開通するなど、さらなる交通網の充実化が図られています。

郡山市

鉄道は東北新幹線、東北本線、磐越東線、磐越西線、水郡線。JRだけで5路線あり、旧国鉄が郡山市を重要視していたことがうかがえます。

高速道路は東北自動車道、磐越自動車道。国道は4号、49号、288号、294号。

首都圏と東北、太平洋と日本海を結ぶ「陸の港」と自称するにふさわしい交通網となっています。


いわき市

鉄道は常磐線、磐越東線の2路線。


高速道路は常磐自動車道、磐越自動車道。国道は6号、49号、289号、349号、399号。


ほかの2市と比べると交通網はやや少なめですが、中通りのバイパス機能も兼ねており、福島県にとっては重要な交通の要衝です。

3市の鉄道、高速道路、国道を足すと


福島市  6+2+6=14

郡山市  5+2+4=11

いわき市 2+2+5=9


単純比較はできませんが、陸路の充実度では福島市が1位となりました。

福島駅前のようす

経済

最後に経済規模の比較をします。


2018年に福島県が発行した市町村民経済計算報告書の「市町村内総生産」をみると


福島市  1兆1974億円

郡山市  1兆3445億円

いわき市 1兆3314億円

人口に続いて郡山市といわき市がデッドヒートを繰り広げていますが、最も経済規模が大きいのは郡山市でした。

郡山駅前のようす

まとめ

人口や経済規模をみると福島県最大の都市の座は郡山市やいわき市に軍配が上がりそうですが、県庁所在地であり国の出先機関も多い福島市にも分があります。3市をざっくり棲み分けするならば、行政や文教の福島市、商業の郡山市、工業のいわき市。それぞれに特色があり、良さがあります。観光するときに「あっちに行こう、こっちに行こう」とつい迷ってしまうのが福島県の魅力。是非、見どころたっぷりの福島県に足を運んでみてください。

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