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執筆者の写真うらのりょうた

上ノ国町〜夷王山神社のまち〜

観光地としての人気と知名度を誇る江差町と松前町に挟まれている上ノ国町(かみのくにちょう)ですが、中世の上ノ国は函館市や松前町に並び蝦夷地を代表する港があり、蝦夷地の主役のまちの1つでした。

夷王山神社

上ノ国は最も早く和人が定住した地で、1189年に源頼朝が奥州藤原氏を攻めた際には残党が逃れてきました。


本格的に和人が蝦夷地支配に乗り出したのは15世紀。渡島半島に上ノ国の花沢館など12の館(たて)「道南十二館」を築いて侵攻の拠点にしました。このとき函館側を「下之国」、上ノ国や江差側を「上之国」と呼んだことが町名の由来です。


1456年に起きた「コシャマインの乱」ではアイヌ人が蜂起し、10/12もの館を陥落させました。しかし、花沢館の武田信広がコシャマインを討ち取り戦いは終結。信広は蝦夷地支配の新たな拠点として上ノ国の夷王山(いおうざん)に勝山館を築き、檜山地域の中心都市となりました。


時代は江戸時代となり、1678年、江差に檜山番所が作られると、上ノ国の役割は次第に薄れ、現在に至ります。

勝山館跡

山頂へは駐車場から徒歩で

道なき道を進みます

夷王山の山頂付近には勝山館跡が残り、夷王山神社には武田信広が祀られており、当時の栄華を偲ぶことができます。山頂までは麓の「道の駅 上ノ国もんじゅ」からクルマで3分ほど。

道の駅 上ノ国もんじゅ

上ノ国は「神の国」を連想し、訪れるまで比較的新しい瑞祥地名なのかと思っていましたが、歴史ある地名でした。夷王山神社からは鳥居越しに日本海と上ノ国市街を一望でき、その景色はまるで「神の国」でした。

夷王山神社からの眺め

市街地のラウンドアバウト

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