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執筆者の写真うらのりょうた

南セントレア市にあっぷる市…市町村にも存在するキラキラネーム


【今回のテーマ:地名】


あなたのまちの由来、ご存知ですか?私たちが自分の名前を大事にするように、まちの名前も重要な役割を担っています。人々の希望を込めたり、時には物議を醸す場合も。今回は地名の由来を5つのジャンルに分けてご紹介します。全国から集めた珠玉の地名ばかりです。


①瑞祥地名

縁起のいい言葉を地名にしたものです。北海道千歳市や茨城県つくばみらい市が代表例です。身近な地名では、希望ケ丘や、自由ケ丘などの〇〇丘、あるいは、青葉台などの〇〇台は全国に存在します。サクラやヒバリ、サツキやツツジなど、動植物の名を冠することも定番です。瑞祥地名で大きな問題になったのがあっぷる市です。青森県板柳町と鶴田町の合併で誕生する予定だった地名です。結局破談になってしまいました。鳥取県湯梨浜町(ゆりはまちょう)はまちの魅力である温泉(湯)、二十世紀梨、砂浜を凝縮した地名です。私のお気に入りの瑞祥地名は女満別空港を有することから名付けられた北海道大空町です。北の大地にあって、雄大なイメージです。


②方角地名

方向を取り入れた地名です。定番は大阪府東大阪市などの「東西南北」です。また、古くから越国(こしのくに)は上方から見て「前中後」と分けて呼ばれました。「陽陰」を使用した山陽地方、山陰地方という呼び方も方角地名の一種です。方角地名で大きな問題になったのが愛知県南セントレア市です。愛知県美浜町と愛知県南知多町の合併で誕生する予定だった地名です。中部国際空港(通称セントレア)の南に位置することから名付けられました。しかし、あまりに斬新なネーミングセンスや公募を完全に無視した決定に批判が殺到し、合併計画自体が頓挫してしまいました。実際に誕生した山梨県南アルプス市もさして変わらないような気がしますが。また、個人的には、愛媛県四国中央市や、山梨県中央市など自ら中央を名乗る地名には疑問符がつきます。

③合成地名

2つの地名を掛け合わせた地名です。合併で誕生するケースが多いです。例としては小川町と美野里町と玉里村を足した茨城県小美玉市、紀伊の紀と美里町と野上町を足した和歌山県紀美野町などが挙げられます。一歩間違えれば語呂や語感が悪くなるため、ネーミングセンスが問われます。地名ではないですが、名神高速や東名高速もこの類いです。

④人名地名など

人や企業、宗教など固有名詞から取られた地名もあります。多くは企業城下町であるなど功績を讃えたものです。代表例は愛知県豊田市です。天理市は唯一宗教の名前を使った市名です。全国には他にも、ダイハツ町、スバル町、トヨタ町、パルプ町、ニッカ、セメント町などがあります。私が提案するなら、大阪府パナソニック市や、大阪市パナソニッ区。どうでしょうか。



⑤地名を地名にする場合も

郡名や旧国名などの地名を新たに地名にするケースもあります。顕著なのが山梨県です。旧国名を使った甲府市、甲州市、甲斐市など同じ意味の市名ばかり。さらに、中央市や山梨市まであるので、ここまで来たらぱっと見どこが県庁所在地かわかりません。静岡県伊豆市と伊豆の国市などもややこしいです。


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