南小国町(みなみおぐにまち)の黒川温泉は長い歴史を誇る温泉街です。現在のように、「黒川温泉郷」として人気が高まったのは戦後になってから。
人々の心をグッとつかんだのは30軒あまりの温泉旅館が協力し合って掲げた「露天風呂を集めた温泉街」のコンセプト。まち全体を1つの旅館と考え、里山を生かしたおもてなしを提案しました。さらに、「入湯手形」を導入し、温泉を巡るシステムが人気を博し、九州屈指の温泉街となりました。
ここからは私がオススメする旅館をご紹介します。旅館に行く前に、まずは「風の舎」に足を運びましょう。黒川温泉の代名詞ともいえる「入湯手形」を購入すれば、お好きな温泉を3つ選んで入浴することができます。
こうの湯
洞窟風呂、森の湯など自然を感じる温泉に加え、黒川温泉で唯一の「立湯」があります。最深部はなんと160㌢。口元まで湯が襲ってくるほどの湯量で、どっぷりと浸ることができます。湯船からは絶景とはいえませんが、のどかな景色が広がります。
新明館
旅館一軒一軒が離れている黒川温泉ですが、新明館は温泉街らしい景観が味わえるエリアにあります。温泉街は道がかなり狭小なので、クルマで行かれる際には注意が必要です。
新明館の主人は黒川温泉郷の仕掛け人。長い年月をかけて完成させた手彫りの「洞窟風呂」は"必湯"です。
山みず木
「幽玄の湯」は目の前に川が流れ、せせらぎを聞きながら、ゆっくりくつろぐことができます。阿蘇の豊かな自然を感じることができる旅館です。
新明館と山みず木は同系列で人気を2分する存在。シーズンや時間帯によっては混雑するので、30軒あまりの旅館から自分好みの温泉を探してみるのも楽しいと思います。
【人口】3644人
【面積】115.90 km2
【人口密度】31.4人/km2
【隣接自治体】阿蘇市、阿蘇郡小国町、産山村
大分県:日田市、竹田市、玖珠郡九重町
【交通】熊本市内から約100分
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