訪問都道府県:北は千葉県、南は山口県まで
期間:2018年03月〜2022年04月
走行距離:54600→73030㌔
モデル:5代目(2006~)
社会人2年目の終わりに初めて手に入れたマイカーです。子どもの時からクルマが好きで、18歳になってすぐ運転免許証を取得した私にとって、愛車を所有する喜びは例えようのないもの。
日産のV37スカイラインや、ボルボのS60と悩んだ末に、外車のクーペを選んだのは大きな決断でした。決め手はBMWの伝統はBMWでしか味わうことができないからです。後輪駆動で前後50:50の理想的な重量配分、絹のような走りのシルキーシックス(320iは4気筒)、スポーティなオルガンペダル、丸型四灯、腎臓の形をしたキドニーグリル、ホフマイスター・キンクなどの美しいデザイン。
伝統のキドニーグリルは1933年にBMW303で初採用されました。BMW328でスポーティ路線に。戦後はイセッタで自動車生産を再開し、1961年のBMW1500でBMWのスポーティセダンの基礎を確立しました。
最近のクルマが凄いのか外車が凄いのか。 320iを購入するまで親に借りていた10型アルファードや国産のレンタカーと比較して驚いた点が多数ありましたのでまとめてみました。
①ドアの開閉はドアハンドルに触れるだけ。
②シートベルトがBピラーから自動で出てくるホスピタリティ。助手席に乗せた人はもれなく驚きます。
③ETCがルームミラー内臓。室内の印象がかなりスッキリします。
④ウインカーが2段階あり、軽く押せば3回だけ点灯するので、スムーズに車線変更するときなどは手動で戻す必要がありません。ウインカーを1回だけ点灯させてすぐ戻す人がいますが、そんな必要もありません。
⑤クーペはドアが大きいため、内外の圧力差を減らして開閉しやすくするようにガラスが「シュッ」と少し上下します。女性にも優しい。
⑥直4の2リッターエンジンながら官能的な走り。メーターは260㌔まで刻みます。
⑦ 雨を感知してワイパーが自動で動く。
【年表】
2018年3月納車
2018年5月愛車購入から間もなく悲劇が起きてしまいました。会社の先輩と和歌山県の花山温泉にドライブへ。エンジンをかけるとブルン!!と不気味な振動。気にせず、アイドリングしながらナビをいじっているとシュルルル…とエンジンが止まってしまいました。慌ててエンジンをかけ直すと、モニターに「エンジン異常!!出力低下!!」と私はビビらせる表示が…。
先輩もいたので、恐る恐るドライブを続けることにしました。アクセルを踏み込むと明らかに出力が落ちてしまっています。スピードをなかなか上げることができません。ただ、普通車が軽自動車になったくらいの感覚で、普通に走ることはできますし、危険は感じませんでした。帰り道の途中には「エンジン異常!!出力低下!!」の表示が消え、エンジンランプだけが点灯する状態に。とりあえず怖いので修理に出しました。
結果は…排気側カムシャフトセンサーの異常でした。詳しく説明すると、エンジンの回転数を測るパーツのようです。昔は1つしかついていませんでしたが、今は吸気側と、排気側さらにもう1つと3つ付いているそうです。昔は1つ異常が起きるだけでエンジンが止まってしまいましたが、今は3つ付いているから走行が可能だったようです。
排気側センサーに異常が出ると触媒の方にも異常が出ることがあるそうで、そちらがダメになるともっとお金がかかるみたいなので助かりました。ちなみに排気系統が詰まってしまった場合は速度110㌔以上での走行を30分続けろと整備マニュアルに書いてあるそうです。そうすることで直噴エンジンが本領発揮し根詰まりが吹き飛ぶそう。さすがドイツ車。日本の街中でちょろちょろ走るのは不向きだそうです。
今のクルマにはたくさんのセンサーが付いているので、他のセンサーには異常がありませんように。購入直後の故障は痛いですが、愛着も湧いてきました。しっかり可愛がっていこうと思います。修理費用は34000円でした。
2018年9月台風21号発生。大型台風が直撃することの少ない近畿地方に、人生で経験したことのない甚大な被害をもたらしました。空に植木鉢やバケツが舞い、家の窓ガラスは風圧でくの字に。愛車にはトタン屋根が直撃。修理費用を見積もりすると、完全に修理するには25万円かかるとのこと。車両保険に入っていなかったため、泣く泣く応急処置で済ませました。車両保険に入ること、台風の際はクルマを避難させることが教訓として残りました。
2018年10月大阪から東京を経由して大学の友人と房総半島一周。3日で1694.7㌔を走破し、320iでの最長ドライブとなりました。
2019年2月リコール。ディーラーでバキュームセンサー後付けプログラミング、運転席エアバック交換を行いました。
2019年3月前述の台風被害もあり、青空駐車場を解約し、立体駐車場と契約。しかし、初日に左リアをぶつけてしまい、修理費43200円。合わせてエンジンオイルを交換し8640円を計上。
2020年3月1度目の車検は約15万円でした。
2020年8月山口県柳井市でパンク。リアタイヤ2本(ピレリ製)で93016円でした。
2022年3月エンジンランプがちょこちょこ点灯していましたが、大きなトラブルもなく2度目の車検を迎えようとしていました。しかし、友人とドライブしていた際、センターディスプレイに突如とんでもない警告が表示されました。「エンジンが損傷している可能性がありますので、エンジンを止めてください。これ以上は走行できません」。
顔面蒼白の私に友人が放った一言は「売っちゃえば?」でした。愛車に対して何てことを言うんだと思いましたが、1カ月後に車検を控えていたこともあり、トータルコストを考えると修理して売却した方が良いという結論に。
2022年4月4日。愛車との最後の1日にバッテリーのマイナス端子を外した状態でトランクを閉めてしまい、トランクが開かなくなりロードサービスを手配するという失態を犯してしまいました。本当に私は君のことをわかっていたのだろうか。わかったつもりになっていたのではないだろうか。
雨の中、傘もささずにテンポよく作業をこなすロードサービスのお兄さん。修理を終え、掛けられた言葉は「最後のドライブ楽しんでくださいね」。そう、最後なのです。自動車買取店までの7㌔余りで320iとのカーライフが終わります。売却を決断した時はスッキリしていたのに、「やっぱり手放したくない」という未練が生まれてきました。1分でも長く一緒に居たいと思い、アクセルを踏む力が弱まります。高性能のエンジンを持て余しながら買取店に到着。この日はいつもよりエンジンの調子が良く、顔立ちは精悍で逞しく見えました。
でも、復縁してもきっと君はすぐに不機嫌になる。そして修理費に頭を悩ませる。君とは別れる運命なのだ。そう言い聞かせて人生初の愛車に別れを告げました。
追記
その後、人生2台目の愛車としてレクサスIS300h F SPORTを購入。まだ、まちなかで320iクーペを見るとカッコいいなあと思います。スタイリッシュでスポーティな羊の皮をかぶった狼のようなクーペ(できればMT)。またいつか乗りたいなあ。
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