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執筆者の写真うらのりょうた

映画『フラガール』を見て〜人が時代に合わせるのか、時代が人に合わせるのか〜

100年続く炭鉱のまち、福島県いわき市に押し寄せるオイル燃料の波。廃れ行くまちを活気づけようと、常磐炭鉱は「ハワイ風温泉施設」を計画しました。山の中から噴き出す温泉を利用して山の赤字を補填するという社運をかけたプロジェクトです。しかし、男たちのプライドが許しません。会社に対して従業員は「けえれ!けえれ!(帰れ帰れ)」の大合唱でした。


逆風の中で立ち上がった少女たち。当時の日本にとって、フラダンスは衣装も踊りも過激すぎました。大人は「裸で腰を振るなんてありえない」と大反対。フラダンスの先生に対しても「東京にけえれ!」と大バッシングが起きました。


仲間割れ、家庭崩壊、一家離散。炭鉱は1976年に完全閉山し、延べ4400人が解雇されました。しかし、フラガールたちは苦難を乗り越え今もいわき市で踊り続けています。


フラダンスは手話です。一つ一つの動きに「愛している」などの意味があるそうです。フラダンスはいわき市に訪れた人々への愛のメッセージなのかもしれません。


ー メモ書き ー


2020年4月7日。コロナウイルス感染拡大により緊急事態宣言が発令され、多くの映画を鑑賞しました。ゾンビ映画の裏側を描いたコメディ『カメラを止めるな』、辞書作りに懸ける男たちを描いた『舟を編む』、『超高速参勤交代』、弱小チームがデータで下克上する『マネーボール』、宗教の光と闇に迫る『愛のむきだし』、『アイルトンセナ音速の彼方へ』、『名探偵コナン紺青の拳』、『風立ちぬ』、ミュージカル映画の名作『ラ・ラ・ランド』、カーアクション音楽恋愛三拍子揃った『ベビードライバー』、落ち目のハリウッド俳優がブロードウェイで再起する『バードマンあるいは』、無重力空間で地球帰還を模索する『ゼロ・グラビティ』、海賊に襲われた貨物船の船長を描いた『キャプテンフィリップス』、文字通り別々の道を選ぶラストシーンが印象的な『ワイルドスピード スカイミッション』、生き別れて養子に出された少年がグーグルアースを駆使してインドで家族を探す『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』、『殿、利息でござる!』、ハッキングを繰り返し、女性を格付けするサイトを立ち上げ、人のアイデアをパクり、エンディングで弁護士に「あなたは最低な人間じゃないけれどそう見える生き方をしているわ」と言い放たれた『ソーシャルネットワーク』、体臭と振る舞いを嫌われ、身体障害者スペースに駐車し、「優秀だが最低」と言い放たれるも「大人になると、こんなことを言われる。世の中は変えられない。人生とはその中で暮らすことで、飛び出そうとしてあまり壁にぶつかってはいけない。でもそれは狭い人生の考え方。人生はもっとずっと広がる。身の回りのあらゆるもの、人生と呼んでいるものは自分と変わらない人たちが作り上げた。それは変えられる。別のものにできる。自分の好きなものを作ればみんなも使える。誤った考えを振り払え。人生は決まっていて、ただその中で生きるしかないなんてことはない。人生を変えろ。もっといいものに。決めたらやりきるんだ。1度目覚めたらもう以前の自分とは違う」というメッセージが突き刺さった『スティーブ・ジョブズ』…。


たくさん観た映画作品の中の1本が『フラガール』です。時代に合わせて人が変わるのか、人に合わせて時代が変わるのか。炭鉱は廃れてしまいましたが、いわき市は現在も福島県屈指の都市として賑わっています。

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