熊本県は「火の国」と呼ばれることがあります。力強い語感の異名ですが、この「火」とは一体なにを指しているのでしょうか。
諸説あるうちの1つが、「不知火(しらぬい)」です。夏に有明海や八代海で見られる蜃気楼のことで、八代海には「不知火海」という異名も。熊本県では「不知火」という名前の妖怪が伝承されていたり、同県出身の11代横綱が「不知火」を名乗ったりと、アイデンティティの1つとなっています。なお、横綱の儀式である土俵入りには「雲龍型」と「不知火型」がありますが、不知火型は不知火が始めたことに由来します。
また、熊本県には「阿蘇山」など立派な火山がそびえることから火の国と呼ばれるようになったという説もあります。
熊本県の旧国名である「肥後国(ひごのくに)、通称「肥の国(ひのくに)」も火の国を連想させます。
そのほか、白髪山の怪火説、豪族・火の君説など多くの説があり、詳しいことはまだ解明されていません。
火の国のイメージが強い熊本県ですが、実は「水の国」でもあります。火砕流でできた熊本市の土壌は水分を多く含み、70万人超の市民が使用する全ての水を地下水で賄っています。人口50万人以上の都市としては日本唯一であり、世界でも稀少な「地下水都市」です。
熊本県内には小国町の「鍋ヶ滝」、南阿蘇村の「白川水源」など水に関する観光地が多く存在します。
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