史上初の緊急事態宣言が発令されるなど、新型コロナウイルスの蔓延によって未曾有の危機に直面している日本。10日、鳥取県でも感染者が確認され、46都道府県から感染者が確認されました。国内の感染者は6000人を突破。その中で唯一、岩手県が感染者を1人も出していない理由を考察してみました。感染拡大防止のヒントがあるかもしれません。
人口密度の少なさ
岩手県の人口は100万人を超えており、都道府県別だと32位。そこそこの数字です。注目は面積で、都道府県別で2位。北海道に次ぐ圧倒的な面接を誇ります。そのため、人口密度は46位。さらに、特筆すべきは県庁所在地別で盛岡市が45位だということです。県全域にわたって満遍なく人口密度が低いことがわかります。岩手県は感染防止に効果的である、密閉、密集、密接の「3密」になりにくい環境づくりに適しています。
交流人口の少なさ
県内の対策が万全でも、県外から感染者が進入してきてしまっては意味がありません。そこで重要なのが交流人口です。観光に着目してみました。観光庁によると、岩手県の総宿泊者数は都道府県別で27位と、人口と同じくそこそこの数字です。ところが、そのうち県外宿泊者数の割合は都道府県別で44位とガクンと順位が下がります。東北地方のヒトやモノの玄関口は宮城県が担っており、都心から離れていることも関係していると考えられます。
一方、人口当たりのPCR検査数はワースト1位。「検査数を絞っているのではないか」という指摘もあり、まだまだ警戒が必要です。
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