「うだつが上がらない」という日本語があります。出世が中々できなかったり、金銭的に恵まれていない状況を指す言葉です。うだつというのは屋根の装飾の一つ。元々は家と家の間の防火壁としてつくられたものでしたが、豪商たちが見栄を張り合ったためにどんどん派手になっていき、いつしか裕福な家庭の象徴となりました。そこから、庶民の間で「うだつが上がらない」という言葉が生まれました。
和紙をはじめとする商業で栄えたまち美濃市(みのし)は数少ないうだつが上がるまちの1つ。現在でも多くの家にうだつが上がっており、同じくうだつで有名な徳島県美馬市に次ぐ規模を誇ります。木造の壁に黒いうだつがついた家はシックな装い。
奇しくも、美濃市が1000市町村目の訪問先に。「うだつが上がる」とはいかないまでも、1718市町村の魅力を発信できるよう心を新たにしました。
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