千葉県を中心に茨城県、埼玉県、東京都、神奈川県に及ぶ「南関東ガス田」。
その発見は1891年です。大多喜町で醤油醸造業を営んでいた太田卯八郎氏は茂原市(もばらし)で井戸を掘りましたが、真水は湧き出ませんでした。
気落ちし、口にしていたタバコを何気なく水泡のなかに投げ捨てると、水泡がボワっと青白い炎を上げ燃えだしたそうです。これが南関東ガス田の出発点。
その後、南関東の各地で採掘が行われるようになりましたが、深刻な地盤沈下が発生し、現在でも採掘を積極的に続けるエリアは茂原市周辺のみになりました。
茂原市は天然ガスの産出量日本一に輝き、市内に本社があるガス会社の料金は低価格で安定しているなどメリットが多くありますが、地盤沈下を防ぐために採掘量は規制されています。
【参考文献】
関東天然瓦斯開発株式会社「天然ガスについて」、〈https://m.gasukai.co.jp/gas/index2.html〉、2023年5月閲覧
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