最大の見どころ:山あげ会館
【最後に訪れた日20190921】
那須烏山市(なすからすやまし)は山あげ祭のまちです。国の重要無形民俗文化財に指定されている祭りです。山あげ会館では年間を通してミニチュアや映像で伝統文化を紹介しています。「動画撮影はNGですが、写真撮影ならOKです」とのこと。ミニチュア舞台の横に鎮座する語り部ロボット「勘助じいさん」は正直、不気味。妙にリアルな造形で、目は完全に死んでいます。部屋が暗闇に包まれる中、忽然とスポットライトを浴びて動き出す人形。「おっ、今日はたくさんの衆が集まったのお!」。「いや、2人しかおらんわ!」と出だしから突っ込んでしまいました。「祭りが近づいてくるとっ、としげーもなく落ち着きがなくなってなっ!ブッフフフ!」、「祭りの見せ場はなんといったって踊りの背景になる高さ数十メートルの山だ」、「まだまだ若いモンには負けんよ!ダっ!」、「烏山に伝えられてきたこの祭りを絶やしてはなんねー」、「ふるさとの祭りって…ファー。ええもんだ」。栃木訛りの強いクセのある喋り方でした。「この精巧な人形作るだけで1000万円はかけてるんやろなあ」と思うと何とも言えませんが、学習の場などで役立っているなら価値がある展示です。
地名の通り、カラスにゆかりがあるまちです。那珂川の東の山に築城しようとした際、一羽の烏が那珂川の西の山に金の幣束(神道の祭りで使う白い紙)を落としていきました。「烏は熊野権現の使いというから権現様のお告げではないか」と考えられ、城は西の山に築かれました。城の名は烏山城と名付けられ、現在に至ります。
山あげ祭にも使われるなど、和紙が特産品で、和紙会館では展示や土産コーナーがあります。
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