「神戸の魅力は、山より、海より、人でした」 。2017年、兵庫県神戸市のメリケンパークに突如出現した「BE KOBE」の文字モニュメント（オブジェ）に込められた思いです。景観を生かした美しい調和がSNSなどで話題となり、瞬く間に文字モニュメントの代名詞となりました。
港町と白い文字のコントラストは写真の撮影スポットにピッタリで、観光客がいつも列をつくっています。文字モニュメントの存在は以前からありましたが、私の記憶では、神戸がブームのキッカケをつくったように思います。
今では全国各地に設置され、観光振興に一役買っている文字モニュメント。今回は可愛らしくて集めたくなるような全国の文字モニュメントをご紹介します。
兵庫県神戸市「BE KOBE」
2017年に神戸開港150年を記念してメリケンパークに設置されました。「BE KOBE」とは、1995年に発生した阪神淡路大震災から20年をきっかけに生まれた「神戸の魅力は、山より、海より、人でした」という市民の誇りを込めたメッセージ。「BE KOBE」モニュメントはその象徴といえます。
2019年にはポートアイランドのしおさい公園、2020年には北区の神出山田自転車道のつくはら大橋休憩所にも設置されました。
新潟県新潟市「What’s NiiGATA」
2019年の新潟開港150周年に向けたキャンペーン「What’s NiiGATA」のシンボルとして「What’s NiiGATA モニュメント」は製作されました。
iiの中に２人で入ることができるのが特徴。場所は信濃川河口部、朱鷺メッセのそばにある万代島多目的広場（大かま）のほか、新潟駅前にも設置されています。2013年に誕生。
千葉県御宿町「ONJUKU」
赤、ピンク、黄、紫、緑、青と色鮮やかなアルファベットが並んでいるのが特徴です。場所はJR御宿駅からほど近い「御宿中央海水浴場」。童謡『月の沙漠』のモデルとなった海岸で、ラクダに乗った王子と姫の銅像も設置されています。2018年に誕生。
東京都新宿区「LOVE」
1995年に誕生した高層ビル「新宿アイランド」の正面入り口に「LOVE」モニュメントはあります。
大都会の喧騒でも存在感を放ち、西新宿の待ち合わせ場所の定番になっています。ロケーションの良さからドラマやCMにも度々登場。
アメリカの有名なアーティスト、ロバート・インディアナさん（1928-2018）が手がけたこのオブジェは、世界中に存在します。世界は愛で溢れているのです。
神奈川県横浜市「YOKOHAMA」
JR横浜タワー12階の屋上広場「うみそらデッキ」 に設置された「YOKOHAMA」モニュメント。緑豊かで開放感がある場所で、かつJR横浜駅からのアクセスも抜群です。ベンチも充実しており、まさに都会のオアシス。
横浜港や横浜ベイブリッジが一望でき、夜景も楽しめます。2020年に誕生。
愛知県名古屋市「＠NAGOYA」
ガラスでできた大きな屋根「水の宇宙船」がシンボルの近未来的な都市型公園「オアシス21」。複合商業施設としての機能も兼ね備えており、人気の観光スポットが集まる栄のランドマーク的な存在となっています。
「＠NAGOYA」モニュメントはオアシス21に加えて、名古屋市のシンボル「中部電力 MIRAI TOWER（旧名古屋テレビ塔）を１枚の写真に収めることが可能。
2018年9月に名古屋城金シャチ横丁、2019年7月にオアシス21、11月に名古屋港ガーデンふ頭ジェティ広場と相次いで設置されています。
大阪府大阪市「梅田イス」
アルファベットに並び、珍しく漢字が設置されているユーモアあふれるモニュメント「梅田イス」。
大阪は海外からの観光客も多く、「日本を感じることができる」と外国人からも大人気。さらに、田の文字はベンチとして使うことができ、機能美も兼ね備えたモニュメントです。2018年に誕生。
兵庫県新温泉町「Yumura」
2015年からスタートした「You-murART（Yumuraとartの造語）」プロジェクトの一環として湯村温泉に設置されました。
視察で訪れたオランダ・アムステルダムの「I amsterdam」モニュメントに着想を得たそうです。ハートの意匠が隠されていますが、見つけられますか。
大分県日田市「H TA」
リニューアルされたJR日田駅のシンボルとして設置された文字モニュメントです。
「あれれ、よく見るとIがないじゃないか！Iがない、愛がない、日田には愛がない」
…と考えるのは早合点。このモニュメントを訪れた人がIの場所に立つことで、つまりあなたの愛でHITAが完成するのです。2015年に誕生。
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